重症心身障害児（者）施設の現場では、専門的なスキル・資質が要求されます。特に、優れたコミュニケーション能力は不可欠となります。入所者やその家族、医療チームと効果的にコミュニケーションを取らなければならないからです。意思疎通が難しいとされる入居者のニーズを上手く汲み取り、チーム全体で適切なサポートを提供しなければなりません。同時に、スタミナがあるかどうかも重要な要素です。現場では入所者を支える業務が多く、肉体的に決して楽ではありません。ある程度、体力があることが重要になります。
さらに、精神的な強さもこの仕事には不可欠です。障がいを持つ人は、時に感情がコントロールできないケースがあります。そんな困難な状況に直面した際、看護師には冷静な対応が求められます。それを実現するためには、ストレスに強い心と冷静さを保てるメンタルの器を持っていなければなりません。また、入所する障がい者と深い絆を築き、成長と発達を支えるためには、人が好きであることも大切な部分になります。心から人を想う気持ちがあれば、入居者の小さな成功を自分のことのように喜び、困難な場面に直面したときにも、見守りつつそれを乗り越える手助けができるでしょう。
重症心身障害児（者）での勤務は、心身ともにタフさが求められる仕事であるため、しっかりとやりがいを感じられる人が向いています。障がいを持つ人々が自立した生活を送れるよう支援することは、非常に価値のあることです。入居者の可能性を最大限に引き出し、社会の一員として活躍できるようになった時は、大きな喜びと満足を感じられるでしょう。こうした役割に情熱を持ち、日々の挑戦に前向きに取り組むことができる人は、この仕事において大きな成果を挙げることができるでしょう。